村上春樹を読むのはアフターダークに続き、2作目
でも私には春樹は少し難しいかもしれません。。。
主人公が厭世的な大学生っていうのと相まって、明治・大正・昭和初期の文豪の小説を読んでるみたいな感覚になりました。
夏目漱石とか、太宰治とか。
この小説では“性”が“生と死”と並んで、重要なテーマ。
でも、現実問題この時代に、こんなに性に関してオープンだったのかなぁ?
現代でさえ、こんなに包み隠さず話す日本人って、そんなにいるだろーか?
でも人が生きるにあたって、性がどれだけ大切か、
なんかわかったような気がします。
・・・・読み終えた後は、心にぽっかり穴があきました
最後に、印象的だったレイコさんの台詞。
自分と重ね合わせてしまって、心に染み入りました。
まだ読んでなくて読みたくない人は読まないで〜
“この人と一緒にいる限り私が悪くなることはもうないだろうってね。ねえ、私たちの病気にとって一番大事なのはこの信頼感なのよ。この人にまかせておけば大丈夫、少しでも私の具合がわるくなってきたら、つまりネジがゆるみはじめたら、この人はすぐに気付いて注意深く我慢づよくなおしてくれる―――ネジをしめなおし、毛玉をほぐしてくれる―――そういう信頼感があれば、私たちの病気はまず再発しないの。”
“世の中にはそういう人っているのよ。素晴らしい才能に恵まれながら、それを体系化するための努力ができないで、才能を細かくまきちらして終ってしまう人たちがね。 ―――中略――― でもそれだけなのよ。彼らはそこから先にはいけないわけ。何故行けないか? 行く努力をしないからよ。努力する訓練を叩き込まれていないからよ。スポイルされているのね。下手に才能があって小さい頃から努力しなくてもけっこう上手くやれてみんなが凄い凄いって誉めてくれるものだから、努力なんてものが下らなく見えちゃうのね。 ―――中略――― そして叩かれるということを知らないまま、人間形成に必要なある要素をおっことしていってしまうの。これは悲劇よね。”
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