世界の宗教と戦争講座 (徳間文庫)星10個って言いたいぐらいです
再度読み直したいと思っています。
今手元に無いので自信はありませんが、たしか
「和」の世界
ユダヤ教
キリスト教
イスラム教
仏教
神道
儒教 を順に解説していたと思います。
[宗教と戦争]という題名になっていますが、主に宗教についての記述です。
宗教に無頓着で、民族という観念が薄い日本人は、イラクをはじめ今世界で起こっている戦争を理解しがたいですよね。
でもこの本1冊で、そのアウトラインが掴めてしまいます。
宗教は自然科学ではないし、おそらく矛盾だらけの果てしなく複雑なモノだと考えられます。
著者はその複雑な様々な宗教を深く理解した上で、あえて無知な私達にもわかりやすいように、様々な枝葉をそぎ落として、単純化してくれています。
全編とても興味深く、知的好奇心を煽られます。
難解なものを平易に表現する、その能力に脱帽です。
ここで一点だけ。
ビジネス・政治のみならず外国人と接するにあたって、相手方の信仰を理解することは非常に大切です。
しかし、それ以上に自分がいかなる信仰・価値観を前提に思考しているかを理解することが大切です。
この本を読んで、日本人の大半は自己の思考の前提となるモノを自覚できていないと思いました。
多くの日本人は決して無宗教ではありません。
中には本当に無宗教の人もいらっしゃるかもしれませんが、大半は違うと思います。
気になる人は読んでみて下さい。
本当の自分の信仰を理解せずに「無宗教」と主張するのは危険です。
キリスト教にとって、無宗教は悪魔です。
イスラム原理主義以上に理解しがたい存在なのだそうです。
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