2008年07月24日

『世界の宗教と戦争講座』井沢 元彦

世界の宗教と戦争講座 (徳間文庫)

星10個exclamation×2って言いたいぐらいですぴかぴか(新しい)
再度読み直したいと思っています。


今手元に無いので自信はありませんが、たしか

「和」の世界
ユダヤ教
キリスト教
イスラム教
仏教
神道
儒教


を順に解説していたと思います。
[宗教と戦争]という題名になっていますが、主に宗教についての記述です。


宗教に無頓着で、民族という観念が薄い日本人は、イラクをはじめ今世界で起こっている戦争を理解しがたいですよね。
でもこの本1冊で、そのアウトラインが掴めてしまいます。


宗教は自然科学ではないし、おそらく矛盾だらけの果てしなく複雑なモノだと考えられます。
著者はその複雑な様々な宗教を深く理解した上で、あえて無知な私達にもわかりやすいように、様々な枝葉をそぎ落として、単純化してくれています。
全編とても興味深く、知的好奇心を煽られます。
難解なものを平易に表現する、その能力に脱帽です。



ここで一点だけ。


ビジネス・政治のみならず外国人と接するにあたって、相手方の信仰を理解することは非常に大切です。
しかし、それ以上に自分がいかなる信仰・価値観を前提に思考しているかを理解することが大切です。

この本を読んで、日本人の大半は自己の思考の前提となるモノを自覚できていないと思いました。

多くの日本人は決して無宗教ではありません。
中には本当に無宗教の人もいらっしゃるかもしれませんが、大半は違うと思います。
気になる人は読んでみて下さい。
本当の自分の信仰を理解せずに「無宗教」と主張するのは危険です。
キリスト教にとって、無宗教は悪魔です。
イスラム原理主義以上に理解しがたい存在なのだそうです。



こちらもオススメexclamation×2井沢氏の人気シリーズ「逆説の日本史」
逆説の日本史〈1〉古代黎明編―封印された「倭」の謎 (小学館文庫)
逆説の日本史〈2〉古代怨霊編 (小学館文庫)
逆説の日本史〈3 古代言霊編〉平安建都と万葉集の謎
逆説の日本史〈4〉中世鳴動編―ケガレ思想と差別の謎 (小学館文庫)
逆説の日本史〈5〉中世動乱編 (小学館文庫)
逆説の日本史〈6〉中世神風編 (小学館文庫)
逆説の日本史〈7〉中世王権編―太平記と南北朝の謎 (小学館文庫)
逆説の日本史〈8〉中世混沌編―室町文化と一揆の謎 (小学館文庫)
逆説の日本史〈9〉戦国野望編 (小学館文庫)
逆説の日本史〈10〉戦国覇王編 (小学館文庫)
逆説の日本史〈11〉戦国乱世編―朝鮮出兵と秀吉の謎
逆説の日本史〈12〉近世暁光―天下泰平と家康の謎

ブログランキング・にほんブログ村へ
posted by りぃな at 11:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月15日

「アフターダーク」村上春樹



すごい観念的な小説でした。

村上春樹始めて読んだから衝撃やったどんっ(衝撃)

ただ展開を追うだけじゃない、
こういう小説も深くて良いね黒ハート

オススメでするんるん

ブログランキング・にほんブログ村へ
↑ぽちっとよろしく揺れるハート
posted by りぃな at 00:40 | Comment(2) | TrackBack(2) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「ノルウェイの森(上・下)」村上春樹

村上春樹を読むのはアフターダークに続き、2作目ぴかぴか(新しい)

でも私には春樹は少し難しいかもしれません。。。あせあせ(飛び散る汗)

主人公が厭世的な大学生っていうのと相まって、明治・大正・昭和初期の文豪の小説を読んでるみたいな感覚になりました。
夏目漱石とか、太宰治とか。

この小説では“性”が“生と死”と並んで、重要なテーマ。
でも、現実問題この時代に、こんなに性に関してオープンだったのかなぁ?
現代でさえ、こんなに包み隠さず話す日本人って、そんなにいるだろーか?
でも人が生きるにあたって、性がどれだけ大切か、
なんかわかったような気がします。


・・・・読み終えた後は、心にぽっかり穴があきましたダッシュ(走り出すさま)


最後に、印象的だったレイコさんの台詞。
自分と重ね合わせてしまって、心に染み入りました。
まだ読んでなくて読みたくない人は読まないで〜

“この人と一緒にいる限り私が悪くなることはもうないだろうってね。ねえ、私たちの病気にとって一番大事なのはこの信頼感なのよ。この人にまかせておけば大丈夫、少しでも私の具合がわるくなってきたら、つまりネジがゆるみはじめたら、この人はすぐに気付いて注意深く我慢づよくなおしてくれる―――ネジをしめなおし、毛玉をほぐしてくれる―――そういう信頼感があれば、私たちの病気はまず再発しないの。”

“世の中にはそういう人っているのよ。素晴らしい才能に恵まれながら、それを体系化するための努力ができないで、才能を細かくまきちらして終ってしまう人たちがね。 ―――中略――― でもそれだけなのよ。彼らはそこから先にはいけないわけ。何故行けないか? 行く努力をしないからよ。努力する訓練を叩き込まれていないからよ。スポイルされているのね。下手に才能があって小さい頃から努力しなくてもけっこう上手くやれてみんなが凄い凄いって誉めてくれるものだから、努力なんてものが下らなく見えちゃうのね。 ―――中略――― そして叩かれるということを知らないまま、人間形成に必要なある要素をおっことしていってしまうの。これは悲劇よね。”



ブログランキング・にほんブログ村へ
↑クリックよろしく揺れるハート
タグ:村上春樹
posted by りぃな at 00:39 | Comment(3) | TrackBack(1) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月14日

『夏空に、きみと見た夢』飯田雪子

悠里は美人だけれど気の強い、いわゆるイマドキの女子高校生。
ある日の放課後、校門前で待ち伏せていた他校の見知らぬ男子高校生から「葬式に来てくれ」と頼まれる。
「広瀬天也ってやつがいて。そいつ、きみのこと、すごく好きだったから」と。
天也って誰?勝手に好きだったって言われても__。
なんだか気味が悪かったが、悠里は成りゆきで、いやいやながらも葬式に参列する。
しかしそれ以来、悠里のまわりで、不可思議なことが次々と起こりはじめた。
これって天也の祟り?それとも……。
ピュアでせつないラブ・ストーリー。
(裏表紙より。)



ライトノベルのノリで、軽く読めます。
でも、泣けます。
というか難しくないからこそ、悠里の気持ちだけに集中できて、泣けるぴかぴか(新しい)

あんまり書くとネタバレになってしまうのだけれど。

叶わない。報われない。
そんな状況下でしか生まれなかった、悠里の恋失恋
美人でモテる悠里があえて、そんな恋に落ちる。

「ピュアでせつないラブ・ストーリー」
このうたい文句に嘘はない。
ラストは人目も憚らず、泣きたくなる。
だから、人前で読んではいけません。笑
私は図書館で読んでしまったので、大変でした。笑

純愛モノを読みたい人にとっては傑作ぴかぴか(新しい)
一生心に残りそうな、胸がアツくなる物語です黒ハート



ブログランキング・にほんブログ村へ
↑クリックよろしくお願いします揺れるハート
posted by りぃな at 14:41 | Comment(0) | TrackBack(1) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。